限りなく広がる知識の世界 ―創業120年―
ホーム > 殺戮の宗教史

殺戮の宗教史  新刊

殺戮の宗教史

神の名のもとにおける「殺戮」はなぜ止まらないのか?世界の宗教にみられる「殺戮の歴史」をたどり、その背景や教義、神の役割を分析

著者 島田 裕巳
ジャンル 宗教 > 宗教 > 宗教一般
社会 > 世界事情 > 世界事情
社会 > その他社会 > その他社会
出版年月日 2016/03/02
ISBN 9784490209341
判型・ページ数 4-6・288ページ
定価 本体2,200円+税
在庫 在庫あり
 

目次

はじめに

第1章 宗教的テロリズムの二一世紀
 テロの時代の幕開け/増え続ける犠牲者の数/危険視されるイスラム教/九・一一の実行犯はどんな人物か/
 実行犯グループとアルカイダの関係/『九・一一委員会報告書』の真偽/九・一一はアルカイダが仕組んだものではない?/
 「アルカイダ」の意味すること/組織化されたテロ集団といえるのか/「組織」なのか「ネットワーク」か/
 インターネットの活用による新たな問題、ほか

第2章 イスラム教は危険な宗教なのか
 頻発する宗教を背景としたテロ/シャルリ―・エブド襲撃事件の衝撃/イデオロギーの対立から「文明同士の衝突」の時代へ/
 イスラム文明vs西欧を中心とした他の文明という構図/「剣かコーランか」という偏ったイメージ/
 「世界の三大宗教」発生と拡大のプロセス/政治的指導者としてのムハンマドの役割/イスラム教拡大には武力も用いられた/
 それぞれの宗教の「違い」を知ること、ほか

第3章 知られていないイスラム教の根本原理
 イスラム教発祥をたどる/偶像崇拝禁止の根拠/ムハンマドに求められた「調停者」という役割/イスラム教誕生の社会的必然性/ 多神教徒を殺せと神は命じた/同時に与えられた「赦し」/歴史的・社会的文脈の中で神のことばを理解する/
 イスラム教の本質的性格/戒律を実行するかどうかは個人に任せられる/イスラム教全体が危険であるとみなされがちな理由、ほか

第4章 原理主義の背後にある神の絶対性
 「原理主義」ということばの広がり/はじまりはキリスト教から/アメリカ社会での福音主義の台頭/
 イスラム教が政治の表舞台に/宗教間の対立のはじまり/イスラム教に強く見られる「原理主義」の傾向/
 「シャリーア」とは何か/一神教は不寛容か/多神教と一神教の本質的な違いとは/神社はいつから存在したのか/
 一神教において絶対的存在である神/「再誕」という経験、ほか

第5章 神による殺戮と終末論の呪縛
 神が直接手を下すとき/ユダヤ教の神の存在は絶大/「創世記」に描かれた神の非道さ/神と人類の複雑な関係/
 キリスト教の「十戒」と仏教の「五戒」の共通点と違い/人類全体を滅ぼしうる一神教の神/
 「絶対神」の観念を生んだユダヤ人の苦難の歴史/善悪二元論はイラン宗教の影響/
 最後の審判とキリストの再臨――キリスト教を世界宗教とした考え方、ほか

第6章 異教や異端との戦い――十字軍について
 キリスト教を世界宗教にした「伝道活動」/アメリカで盛んだった「リバイバル」(信仰復興)/聖人崇拝はこうして始まった/
 三宗教にとっての聖地、エルサレム/十字軍のはじまり/聖地を目指す人々のさまざまな思惑/殉教が尊い行為とされる/
 伝道において「殺戮」はやむを得ぬもの/ローマ教皇の権威確立と「正統」「異端」という判断/異教徒や異端に対する戦い、ほか

第7章 善悪二元論という根源
 日本で見られた「異端」とは/「正統」が明確に確立されなかった日本の仏教界/
 カトリックで行われた異端追放の動き――「異端審問」「魔女狩り」/カタリ派が異端とされた最大の理由――「善と悪の二元論」/ 異端の代名詞「マニ教」とは/聖職者に課せられた厳しい生活の戒律/一神教の抱える根本的な矛盾と悪の存在/
 「悪」が存在する限り殺戮の歴史は終わらない、ほか

第8章 聖戦という考え方
 「殺せ」か「殺すな」なのか/恐怖の神から、慈愛深き神へ/異なる信仰をもつ人間と共存するために/
 互いを受け入れ難いユダヤ教、キリスト教、そしてイスラム教/「ジハード」の解釈をめぐって/カリフの役割とは/
 「ジハード」は「聖戦」ではない/後世に影響を与えたタイミーヤの思想/ムハンマドの時代の信仰への回帰/
 次々と出現した過激なイスラム集団、ほか

第9章 殺戮の罪は許されるのか
 「一神教」または「多神教」という観点から/神道における武装した神々/『古事記』に描かれた天照大神の怒り/
 「武神」八幡神の信仰/神社に託された戦勝への願い/密教と陰陽道による呪詛の広がり/日本における「殺戮の宗教史」/
 悪人正機説の危険性/殺戮を行った者は救済されないのか/許すということの難しさ/
 宗教は殺戮を肯定するものか、否定するのか、ほか

おわりに

このページのトップへ

内容説明

NYの9.11同時多発テロ、シャルリー・エブド社襲撃事件、パリの同時多発テロ。
日本に目を向けても、『悪魔の詩』訳者殺害の謎、オウム真理教による地下鉄サリン事件など、宗教にもとづくテロが国内外で頻発している。なぜ神の名の下における「殺戮」は止まないのか?また、イスラム教は危険な宗教なのか?
十字軍や「聖戦」、魔女狩り、異端諮問から、イスラム国(IS)やアルカイダなどイスラム過激派による近現代のテロまで世界の宗教にみられる「殺戮の歴史」をたどり、その背景や宗教の教義、神の役割を徹底分析。「宗教的テロの時代」の本質を理解するための必読書。

 

【書評掲載案内】

岐阜新聞(朝刊)2016年 5月27日


沖縄タイムス(朝刊)2016年 5月27日

このページのトップへ